俺屍双子さんに25の質問
〜秋蘭と冬樹の場合〜

秋蘭(左)「私たちのことが知りたいのね…?冬樹のことならばいくらでも教えて差し上げるわ」
冬樹(右)「飯の準備があんだ、早めに頼むぜ。」


1・お二人のお名前は?

秋「荻凪秋蘭(おぎな・あきら)、冬樹の双子の姉よ、そっくりでしょう?どうぞよろしく。」
冬「荻凪冬樹(おぎな・ふゆき)だ。」

2・ご両親はどなたですか?

秋「父の名は荻凪知春(ともはる)、五代目当主にして大江山の悲劇を乗り越えられた剣士よ。」
冬「母神は那由多ノお雫殿。
  尤も、親父は永奈っていう、今はもう亡くなった人にベタ惚れで本当に俺達のためだけの交神だったみてぇだけど。」

3・外見や職業を始めとした、お互いのことを紹介してください。

秋「冬樹のことならば任せて(表情は変わらぬが妙に瞳を爛々と輝かせて)冬樹は私と同じ濃緑の長い髪の毛で、やっぱり同じように
  後ろで一つにくくってるわ。でも残念ながら冬樹は肌が白いし、瞳も美しい空色なの(残念そうにため息をつきながらも誇らしげに)
  けれども頬に入った刺青のおかげでとっても男らしくてよ。父様の後を継いで剣士になって、才能も手伝っていい腕よ。
  お料理もお掃除もお洗濯もとっても上手なの、特に作ってくれる煮物なんかは最高だわ、冬樹の食事がない討伐と生活なんて
  考えることすらおぞましいわね(表情は変えず淡々と話し続けつつ、口角をにやりと吊り上げ)
  そうそう、とっても照れ屋で何時も照れてるから近所さんからは怒りっぽいと思われてるけれど、本当はとても優しい子よ。
  お化けが大嫌いで、もうこの世ならざるものを見るたびにあげる悲鳴がたまらな―――
冬「だぁあああ!!!いい加減にしろ秋!!(顔を赤く染めさえぎるように声を荒げ)これが姉なんて…!!
  …秋…秋蘭は濃緑の髪に金色の瞳、真夜中に枕元に立たれるとうなされるぜあれは。褐色の肌のはずなのに妙に青白く
  見えるのはこいつが化けモンばっかみてっから!!今んとこ唯一の壊し屋………だから怪力。
  荻凪の霊感娘っていやぁこいつのことだ。」
秋「まぁ…冬樹ってばそんなに私のことをほめてくれて…」

冬「ほめてねぇよ!!」

4・仲はいいですか?

秋「ええもちろんよ、もう誰も邪魔できないくらい愛し合ってるわ。(真顔で即答)」
冬「誤解を招くような発言をするなこの馬鹿秋!!あー…別段仲わるかねぇとは思うけど、ベタベタするような関係じゃねぇ。」
秋「ええもうお互いを信じあい支えあい素晴らしい相性よ。」
冬「お前黙れ!!(血管切れそうな表情になりながら)」

5・「ああ、こいつと双子なんだ」と思うことは?

冬「…こいつと双子だと認めるのもこの際癪なんだが…とりあえず、戦法の好みは似てる。徹底的に頭を潰してこそ、だ。」
秋「もう冬樹が双子の弟じゃないなどということを想像することすら在り得ないわね。ええ、仕草など些細なこと、私と冬樹は心の奥其処から
  繋がっているんですもの、言葉などなくとも双子なんだと、魂からの私の片鱗なんだと分かるわ。」

冬「お前は表情まったく変えないから不気味なんだよ!!」
秋「うふふふ……(口角だけで笑う)」

6・「こいつとは双子じゃねぇ」と思うことは?

秋「ないわね、魂から私と冬樹は双子だわ。」
冬「この性格の悪さ!!枕元で毎晩毎晩毎晩毎晩会談から始まりお百度参りまで…っ!!!(拳を握り締めながら)」
秋「あら…冬樹が顔を青くするほど喜ぶものだから…」
冬「うなされてんだよっ!!!

7・ぶっちゃけどちらの方がご両親に似てる?どんなところが?

秋「そうねぇ…冬樹は結構父様に似てるわ。意志が強いところとか、不器用なところとか。剣筋もそっくりよ」
冬「そりゃ親父から直接指導受けてっからな。確かに敢えて言うなら俺のが親父とにてんな。秋は違うだろ。
   まさか那由多ノお雫殿とも似てないだろうし。」
秋「あら…きっとそっくりよ、このつぶらな瞳は純真可憐な性格なんてきっとそっくり―――」
冬「寝言は寝てから言え!!お前みたいな凶悪な性格がそう何人もいてたまるか!!」


8・相手のここがスゲェ!と思うことは?

冬「……とりあえず、こいつの精神的な強さは尊敬してる。」
秋「ありがとう、冬樹。私はね、冬樹の全てを尊敬しているわ。誰よりも荻凪らしいその強さ、まっすぐな心、どれも素晴らしいもの。
  そして、何より私のような子を受け入れてくれたこと。」

冬「…………」
秋「だから可愛くて愛しくて思わず枕元に立っちゃうの」
冬「傍迷惑なことばっか考えんな!!!


9・相手のここは苦手なんだよな…と思うところは?

冬「毎晩毎晩人の枕元にたって百物語読み続けたり、毎日毎日人の傍にやれ座敷ワラシがいるだの鬼火が探してるだの…!!!」
秋「ええ、冬樹がとっても喜ぶから…」
冬「嘆いてんだよ!!!
秋「私は冬樹の苦手なところなんてなくてよ。そうね、敢えて言うなら昨日のお味噌汁が美味しすぎたところかしら…つい食べ過ぎちゃう。」
冬「少しは手伝えよお前女だろ!?」

10・あいつのここだけは許せない!と思うことは?

冬「枕元で毎晩毎晩毎晩ぶつぶつぶつぶつつぶやきやがって…!!」
秋「あら…小さい頃から毎晩腕を振り上げて喜んでいたのに…」
冬「だからうなされてんだよっ!!!
秋「そんなに喜んじゃって…お姉ちゃん嬉しい。」
冬「…こいつわぁあああ…っ!!!」
秋「私は冬樹が許せないことなんてないわ。」

11・双子とは言えどもここだけは譲れないという境界線はどこ?

秋「境界線、ねぇ…どうかしら、冬樹は優しいし思いやりのある子だからそういうところを侵略することもないから判らないわ。」
冬「せめて平和な睡眠時間を寄越せ…!!」
秋「まぁ…寝苦しいの?仕方ないわね、お姉ちゃんが今日はとっておきの寝物語をしてあげるからね」
冬「それが原因だよ!!


12・食べ物の好みや考え方の趣向の違いはありますか?

秋「冬樹は家庭料理なら何でも得意なんだけれどもお魚の調理が得意よ、だけれども実はたまに手に入る唐渡りのお菓子がすきなの。
  私もとっても大好きだけれども、冬樹に思わず譲っちゃうわ。冬樹の趣味はお掃除なんだけれども…私それは苦手なの、
  気付いたらものが散乱するから。」

冬「片付け下手すぎんだよお前は!大体、だ、誰があんな女みたいなもん…っ!(やや頬を赤くして)
  ……秋の趣味って画と化け物探しだろうが…んなもん俺は無理だ。大体香合わせとかいってあんなもん違う匂いってことくらいしか
  わからねぇよ。」
秋「あれは…『あの子』たちが好きな匂いを調合してて…」
冬「だぁあああ!!!やめろぉおお!!!

13・共通の趣味や特技などはありますか?

冬「確実にねぇ。」
秋「酷いわ冬樹…でもいいのよ、私たちが共通の趣味がなくたって私たちの愛は一つも変わらないもの。」
冬「鳥肌たつようなこというんじゃねぇええ!!!

14・討伐に行くときはいつも一緒?

秋「もちろんよ、一緒じゃないなんて考えられないわ。」
冬「不本意だが連携が取りやすいことだけは認める。だから何かと一緒に討伐に出ることは多いな。」
秋「私と冬樹の連携は敵なしよ。美春姉さまにだって引けは取らないわ。」
冬「俺はできれば美春姉貴みたいなまともな奴と組みたかった。」

15・どちらかが隊長になるとしたら、どちらがなる?

秋「間違いなく冬樹よ。この子はいずれ当主にも相応しい男に育つわ、気概も素質も十分よ。」
冬「当主云々はわからねぇけど…少なくとも秋よりは俺のが向いてるとは思うぜ。こいつはあんま人付き合い得意なやつじゃねぇし。」
秋「ええ、大体私は冬樹を支えることが生きがいなのよ、隊長になんかなったら冬樹日記に書き損じが出てしまうもの。」
冬「まて!!何だそれは!!??」

16・初陣前の二ヶ月間一緒に訓練した時のエピソードを教えてください。

冬「別に、他と大差ねぇよ。訓練したり、手習いしたり、俺の場合イツ花の手伝いしてるうちに家事覚えたりもしたがな。」
秋「あとはお外で遊んだりもしたわ。
  ………冬樹が鬼の子の私を絶望の淵から救ってくれたのはその頃よ。あの頃冬樹がいたから、私は生きてるの。
  だから私は冬樹を愛してるの。冬樹は私の全てだもの」

冬「………はっ、ばーろー…家族なら普通だろうが。」

(画廊内。31のお題『鬼の子』参照)

17・討伐中、相手が大怪我!あなたの反応は?

秋「相手は誰?一撃で冥府へ送り届けてあげるわ(殺気を帯びた瞳で槌を握り締めて)」
冬「いや俺怪我してないし!!とりあえず落ち着け!殺気を帯びるな!!!」
秋「許せない…私自ら鉄槌を下してやるわ!さぁ!相手を出しなさい!!」
冬「だーら落ち着けっての!!こいつがこうだから俺も早々怪我なんてしてらんねぇっつの…!!」

18・交神するとしたらどちらから?(またはどっちが?)生まれた子供はどちらが面倒を見る?

秋「年齢順で言うならば私ということになるわね。」
冬「だな、せめて少しはまともな子供が生まれてくることを祈るがな。ついでに言うと世話は俺が見ることになるだろうな、こいつに
  まかせといたらろくな性格にそだたねぇ!!」
秋「あら、嬉しいわ冬樹が面倒見てくれるなんて…きっと幸せな子に育つに違いないわ。」
冬「お前は少しは反省という言葉を覚えろ!!!」
秋「私も冬樹の子をきっと可愛がると思うわ。それでいいじゃないの。」

19・喧嘩することはありますか?それはどんなとき?

冬「………喧嘩っつーか一方的に俺が怒って疲れてる気がするぜ……」
秋「あら、私と冬樹は最高に仲がいいもの、喧嘩なんてしないわよね。」
冬「確かに、喧嘩らしい喧嘩はねぇ、が、何で俺が毎回毎回こう疲れてるんだよ…っ!!」
秋「ふふ…冬樹ってば律儀で可愛らしいわ。」
冬「てんめぇ…!!

20・相手に裏切られた!と感じるときはありますか?

秋「冬樹がご飯の時間に起こしてくれないとき。」
冬「起こしてもおきねぇんだよおめぇは!!!俺が台所たってるっつのに手伝いすらしねぇで寝こけやがって…!!」
秋「酷いわ冬樹…私冬樹のご飯大好きなのに(表情はまったく変わらず淡々と続け)」
冬「俺はこいつのまったく家事を手伝おうとしない様だ!!!」

21・二人で力を合わせたら――どんなことができますか?またはできそうですか?

秋「空でも飛んで見せればいいのかしら?」
冬「飛べるか!こいつと力合わせたってできるこたぁたかが知れてるっつの!!」
秋「色々できるわよ?出始めにお化け屋敷喫茶なんてどうかしら…本当の寒気や悪寒も感じられるご飯の美味しい茶屋よ。」
冬「方向性間違ってんだよ!…まじめな話、まぁ戦闘なら色々力の合わせようはあるけどよ」
秋「あら、私は冬樹となら何でもできるわよ?」
冬「………けっ。」
秋「そうね、今度は一緒に都霊場名所めぐりでもして、河童から古泳法でも学ぼうかしら」
冬「お前はまず一般常識から学べ!!」

22・二人だけの秘密はありますか?

秋「それはもちろんよ、うふふふふふ………(にたりと嫌な笑いをうかべ)」
冬「ん、んなもん、ねぇ!……よ、多分!!」

23・ここだけの話、双子だからこその悩みってありますか?

秋「ないわ(即答)私は冬樹の双子の姉として生まれたことが誇りだもの、それを悩むなど、くだらないわ。」
冬「……へいへい。とりあえず俺は、双子だからって俺も霊が大好きってわけじゃねぇ!…そりゃ、一族ン中じゃ見えるほうだけど…」
秋「あら、結構可愛いものよ?ほら皆冬樹に懐いている(足元や頭上を見てにこり)」
冬「(ぞぞぞぞ…っ)やめろっつの!!!」

24・仮に双子でなかったとしたらどんな関係になっていたと思いますか?

秋「考えられないわね。私と冬樹は二人で一人の完成された人間なのよ、その片鱗を失うほうが可笑しいと思わないこと?
  ――――まぁ、たとえ生まれ変わっても私が冬樹に気付かないわけはないけれどもね。」

冬「秋の言うことは気にしないでくれ。…ま、とりあえず双子以外の関係ってのは想像はできねぇっつーのは事実だな。
  ある意味、双子だからこそ俺達はこうっつーか…想像できねぇ。」
秋「ヤッパリ運命よね。」
冬「な、なわけねぇだろうが!!」

25・双子に生まれて幸せですか?

秋「愚問ね。」
冬「………一応はな。」




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